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クロノグラフ、GMT機能、ムーンフェイズ、ミニッツリピーターにトゥールビヨン……。機械式時計ファンにとって魅惑的な機能は、枚挙にいとまがありません。しかし、「時間を知る」というただひとつの命題をあたえられた、なんの変哲もないような時・分・秒だけのシンプルウォッチにこそ、時計メーカーの<真価>が宿っていると考えられないでしょうか。 |
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ランゲ&ゾーネ
ランゲマティック
¥2,180,000(税込)
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オーデマ ピゲ
ジュールオーデマWGカワ
¥837,900(税込)
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1970年代に起こったクォーツ・ショック以降、機械式時計における「3針モデル」の位置づけは大きく変わりました。時計は機械式があたりまえだった時代には、「定番かつ実用的」「メンテナンスがかんたん」「リーズナブル」などの理由で、3針モデルを選ぶことがすくなくありませんでした。しかし、精度やメンテナンスのしやすさ、コストなどの面で機械式時計を圧倒的に凌駕するクォーツウォッチが浸透した今は、まったく状況が異なります。3針時計を製造し続けるために、つくり手たちはクォーツにはない<メカニカルウォッチだけの魅力>を、模索する必要があったのです。 |
ゼニス
¥417,900(税込)
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パネライ
ラジオミールブラックシール
¥480,900(税込)
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ハイエンドブランドからエントリーブランドまで、各レンジごとにかける手間やコストの差は当然ありますが、いずれにしても無駄な機能をはぶいた3針時計は、ブランドのもつ<時計力>が如実に反映される、ごまかしのきかないモデルだといえるでしょう。こちらで紹介するのは、まさにそんな、つくり手の<本気>がかいま見えるマスターピースの一部です。 |
A. ランゲ&ゾーネやオーデマ ピゲは、羨望のハイエンドブランド。両ブランドが創出する3針モデルは、一目みただけではごくシンプルなしつらえです。しかし、最高峰の技術とコストを惜しみなく投入しているだけあって、まさに陰影と余白のバランスが絶妙な、これ以上ないほど洗練されたモデルに仕上がっています。
他方、ゼニスやパネライなどの、時計ファンに人気があるミドルレンジでは、究極の引き算に徹するのではなく、ブランドの独自性をベースに敷いて、個性を発揮しています。
そして、おなじみロレックスとカルティエにいたっては、シンプル3針ウォッチはお手のもの。もちろん高級機には変わりありませんが、ここまで実用主義に徹した機械式時計をつくりだせるブランドは数少なく、ブランドの底力をうかがわせます。 |
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ロレックス エアキング
¥228,000(税込)
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カルティエ パシャC
¥278,000(税込)
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この他にもご紹介すればきりがありませんが、最後に、クォーツ・ショック以前の、機械式時計がスタンダードだった時代の3針ウォッチを一挙にご紹介します。
当世とはちがった、どこか余裕を感じさせるプロダクトに触れてみるのも、また一興ではないでしょうか。 |
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パテック フィリップ トロピカル
¥4,935,000(税込)
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ヴァシュロン・コンスタンタン
¥1,050,000(税込)
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ユリス・ナルダン 1960年代製
¥157,500(税込)
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オメガ コンステレーション
¥399,000 (税込)
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ロンジン ラウンド
¥147,000(税込)
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IWC ラウンド
¥441,000(税込)
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ブランパン
ヴィルレ ダブル・ウィンドウ
¥848,000(税込)
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モバード ラウンド
¥168,000(税込)
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